有機水銀中毒症(水俣病の疑い)で障害厚生年金2級が決定

| 大阪府大阪市

子供の頃から頭痛があり、手指が震えることがあったが、それが病気であるとは思わず、他の子ども達も同じだと思っていた。
就職した後から頻回に頭痛や倦怠感が生じるようになった。初めての就職だったことや、今までとは違った環境だったことなど、様々な要因が重なったことで頭痛が頻回になっていると思っていた。次第に、指の痺れや体のふらつき感、記憶力も低下しているように感じるようになり、明らかに体調に異変が生じていると感じるようになった。
自分の身体におきている様々な症状を調べるうちに、両親が不知火海沿岸の出身であったことや、親戚が水俣病の補償を受けていることが分かった。また、胎児性の水俣病で大人になってから症状が酷くなる場合があることも分かった。
痛覚検査と中枢性感覚障害の検査で異常が分かり、へその緒のメチル水銀値も微量ながらも一定の数値が計測されたため、出生時に一定量のメチル水銀が体内に侵入していた可能性があると言われた。
請求時は、めまい症状やが動悸、息苦しさ、強い倦怠感や疲労感のため、日常生活に支障が生じており、就労が不能な状態が続いていた。
医師に診断書を依頼する際は、1か月間の日常生活の状況をまとめ、一般状態区分(日常生活の支障の程度)の判定資料としてもらった。また、他覚所見として証明可能なものを診断書に記載してもらった。
請求人の傷病は自覚症状が主になっていたため、それをどのように審査側に伝えるのか非常に苦心した案件であった。(障害厚生年金2級)

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